Pachypodium rosulatum var. gracilius パキポディウム グラキリス【実生】6月

Labo
検証企画:種子に温度変化を感じさせる〜常温保存と冷蔵庫保存の種子の発芽率の違いを検証〜
  • 常温保存の個体:発芽8 / 播種12 発芽率66%生存7 生存率-58.33%
  • 冷蔵保存の個体:発芽9 / 播種12 発芽率75%生存8 生存率-66.66%

2021.06.08.

パキポディウムグラキリスの種子を seed stock さんで20粒購入しました。

種子に温度変化を感じさせる為、冷蔵庫で保存した種子」常温保存した種子とでは発芽率に違いがあるか?

を検証していきたいと思います。

注文した種子は20粒でしたが合計で24粒入っておりましたので12粒づつに分け、郵送されてきた段ボールケースに入れた状態で「常温保存」「冷蔵庫保存」の2通りの発芽率を比較したいと思います。

保存期間は2週間程度を予定していますが天気予報次第ではしばらく寝かせるかもしれません。

さて、どうなることでしょうか。更新は2週間後!(予定)

2021.06.19.

関東は梅雨入りしましたね。

本当は梅雨明けまで待ちたいんですけど梅雨入りで暇なので播種していきたいと思います。

中央にあるのはseed stockさんのおまけでモニター用にもらったラメレイです。

その左側が「冷蔵庫で保存」したもの、右側が「常温で保存」したものです。

播種までの手順をまとめておきます。

1.播種準備

・種子をぬるま湯に溶かしたベンレート液(2000倍希釈)に約9時間浸ける。

・用土は赤玉土(小粒)をふるいにかけて微塵を除去する。

・赤玉土をダイソーのポリポット(6cm)に入れて上部に薄くバーミキュライトを敷く。

・土に熱湯をかけて殺菌する。

2.播種

・ポリポット1つに付き6粒づつ種子を蒔く。

・パキポディウムは好光性種子なので土は被せない。

・種の上からベンレート希釈液(2000倍希釈)を霧吹きで吹きかける。

3.播種後の管理

・熱湯消毒したダイソーコンテナにポットを設置する。

・ベンレート液(2000倍希釈)を腰水として入れる。

・コンテナに蓋をして湿度が高い状態を維持する。

・梅雨なので屋内の風通しの良い場所に設置して至近距離から照明を当てる。

(できれば日中は自然光に当てたい)

植物育成用のライトは持っていないのでキャンプで使っているUSB充電方式の

バッテリー式LEDライトを代用しています。

(アマテラスが欲しい。。)

カビが怖いので密封管理は最小限にしてなるべく風を当てながら霧吹きで保湿していきたいです。

その他、こまめにベンレートの霧吹きで殺菌していく予定です。

さて、どのような結果になるでしょうか。乞うご期待です。

2021.06.27. 播種から1週間経過

播種から1週間が経過しました。

梅雨入りということもあり、日照が不十分な中、発芽後5日目までほとんどの種が眠ったままでしたが

昨日の貴重な晴れ間を使って直射日光に少し当ててあげたところ、新たに白い芽を出す個体がちらほら見受けられました。

やっと動き出したようで一安心ですが引き続き梅雨の曇り空が続きます。

先が思いやられますね。

カビ対策の為、密閉管理は最初の2日間だけ、後は朝晩こまめに霧吹きと水やりを行っています。

ベンレートの霧吹きも2回くらいにとどめ、真水の霧吹きと交互に行いました。

おかげでカビにやられた種子は1つもなかったようです。

冷蔵管理と常温管理の違いについて

冷蔵庫管理と常温管理で今のところ発芽(殻を破るとこまで)率の違いはほとんどありません。

細かい違いをあげると以下になります。

<冷蔵庫管理>

  • 発芽が早い。
  • 根の部分からでなく、背中や頭側から芽が出る個体がある。
  • 頭側から殻を割る個体は自立で立ち上がることができない。(爪楊枝で手を加え、無理矢理立たせました。)

<常温管理>

  • 発芽が遅い。
  • 殻が割れるのが遅いが、発芽した個体は根側から発芽する。
  • 自分の力で地面に根を向かわせることができる。

冷蔵庫管理は発芽時のエラーが目立つような印象です。

おそらく、冷蔵庫に保管して乾燥収縮した種子をぬるま湯につける段階で、殻と中実の吸水率の違いにより、中実の膨張に対し、殻の戻りが追いつかず、殻に微細な割れが生じたのだと思います。

発芽時に本来割れるはずのない背や頭側が割れてしまったのは殻に生じた微細な割れが原因ではないかと推測しています。

引き続き観察を続けていきたいと思います。

2021.07.07. 播種から2.5週間経過

播種から2週間とちょっと経過しました。

梅雨空が続いた為、日照不足もあり、成長は今ひとつといった感じです。

管理方法は日中は雨の当たらない屋外腰水管理、夜間は部屋に入れてLEDで数時間の補光を行っています。

現在自立しているもの及び、葉が開いているものを数えてみました。

  • 常温保存で2週間の個体:発芽8 / 播種12 発芽率66%
  • 冷蔵保存で2週間の個体:発芽9 / 播種12 発芽率75%

一見すると冷蔵庫保存の方が良いという結果ですが細かく観察するとそうでもないです。

以前にも記載しましたが冷蔵庫保存の種子は根が出ていない個体が2つ(ピンセットで立たせました。)ある他、一番最初に発芽した個体は幹が成長せず、胴の部分から2つに分裂しました。

根がない方は見た目健康そうなのでこの後も育ちそうですが分裂した方はちょっと無理かもしれませんね。

結局見込みある個体だけで数えると常温保存8冷蔵保存8で同数かと思います。

ちなみに冷蔵保存の方はその他にも殻を頭から破ってそのまま朽ちた個体もありました。

常温保存では発芽したものは全て健康そうなので明らかに冷蔵保存による影響が現れたという印象です。

さて、引き続きこの後の成長についても観察を続けたいと思います。

2021.07.16. 播種から4週間経過

播種から4週間ほど経過しました。

常温の個体で1つ成長が止まったまま朽ちてしまった個体がありましたので今のところ健康に育っているのは冷蔵8常温7といったところです。

根がなかった個体もピンセットで立たせてやるとしっかりと成長してくれているようです。屋外の半日陰で腰水管理をしておりましたが樹型がここ数日でヒョロッと上にのびた個体があるので徒長を心配しております。

本日より腰水を卒業し、少しづつ日に当てる時間を増やして行きたいと思います。

2021.08.09.

冷蔵も常温も生存率は変わりません。腰水をやめたので表面のバーミキュライトが痩せて苗が傾き始めました。

表土に化粧砂も兼ねて赤玉土極小粒を追加しました。

根元が少し隠れるので小さくなった印象になります。

2021.10.24. 播種から4ヶ月経過

2021.10.24撮影

最近冷え込む日が増えてきましたね。

我が家のグラキリスも落葉しきって休眠に入ったものもちらほらです。

葉が落ち切った鉢から随時屋内のLEDスペースに移動させようと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました